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1959 フィアット500アメリカーナ メンテナンス日記

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おはようございます。

おかげさまで毎日、チンクエチェントでにぎやかな当店です。
先日、暖かく気持ちの良い日にお預かり中のお車の一部を並べて写してみました。
たくさん並ぶとまた可愛いですね。
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こちらの水色の500アメリカーナ USA仕様。
昨年に秋田県のT様に、お買い上げいただいたお車です。
納車は今年の5月くらいでいいからね!といっていただき油断しておりました。今まで手を付けておりませんでした。
先日より整備開始をしましたところ、さっそくつまずきました。
①バッテリー新品にしてキーON。電源が入らない。→修理済みです。初期型は配線方法が多少違うのですね。勉強になりました。
②ヘッドライトが時々つかない。→触ってるうちに、自然と良くなりだした。接触不良でしょうか。配線端子など、念のため、新品にした方が良いかもしれませんね。
③ワイパースイッチをONにしても動かない→いまのところそのままです。
④油圧警告灯の配線が付いていない。→新品の油圧センサーに交換し、配線をとりあえず仮付けしました。
⑤エンジンルーム側のボデーアース線が付いてないので、新規取り付けしました。
⑥エンジンオイル。ミッションオイル。→新品に交換しました。
⑦プラグ、ポイント、コンデンサーなど点検。→新品に交換しました。
⑧ながらく動いてなかったお車ですので、いきなりエンジンをかけて痛めてはいけません。シリンダーにオイルをたらし、手で充分クランキングしてから火花を殺しセルモータを回してみます。ここで油圧警告灯が消えるまでクランキングするのですが。→長めにクランキングしてみたのですが、警告灯が消灯してくれません。無理をせず、オイルポンプをはずしてチェックした方が良いかもしれません。いったん、作業中断しました。
⑨クランキングしていて気付いたのですが、機械式ヒューエルポンプがガソリンをくみ上げてる様子がありません。→修理または交換が必要ですね。
⑩その他、予想されるメンテナンスとして、長期不動の車両ですと、クラッチ板の張り付きなども時折ありますね。
⑪ブレーキは当然ですがお決まりメニューを実施します。
こちらのUSAは1959年式なのですが、日本では今まで未登録でしたので、今回、初回のみ3年車検付きとなりますが、陸運局に何枚もの書類を作成、提出する作業が必要です。

まずは書類審査の合格と、エンジン油圧の問題解決から進めたいと思います。

それにしてもこちらの500USA。チンクエチェント博物館からの車両だけあり、メンテナンスに触れさせていただくにつれて、作業されたレストアラーの強いこだわりをひしひしと感じます。
たとえば、フロントガソリンタンクに付いているフューエルホースなども観察すると、さりげなくMADE IN USAの物を使ってあったりします。
ボルトの一本、一本も当時使われていたと思われるFIAT文字入りです。
まさに作品と呼びたくなる丁寧な仕上げがなされています。こんな希少な車に触れることができて光栄です。

T様。どうぞお楽しみに!

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